レンタルCD・漫画喫茶・中古ゲームに関わる著作権

著作権は不正なコピーをさせない権利や勝手な上映をさせない権利など様々な権利の束となっています。あなたの身の回りには様々な著作物、著作権によって守られた作品があるので、詳しい法律などは分からなくとも、それらを勝手にコピーしたり貸し出すのはいけないんじゃないか?という意識はあるかと思います。その中で、近年、様々な所で見られるレンタルCD・DVD店や漫画喫茶、中古のゲームソフト売買などは著作権的にどう許されているのか?そもそも著作権違反じゃないのか?ということは一度は考えたことがあるかと思います。今回はレンタルCD・DVD店や漫画喫茶、中古のゲームソフト売買などが著作権とどのように関わっているか、という点を考えてみましょう


レンタルCDの著作権

レコードなどの音楽の貸与はテープの普及から拡大し、今ではCDをレンタルしてきて簡単にコピーできるようになりました。昔ではCD等を買わなければならなかったところ、今ではCDをレンタルショップから借りてきてCDを焼いて(コピーして)しまえば、音楽を聞く側からすれば大変安価に済ませることが出来るようになりました。一方でレコード業界としては、本来であれば売れるはずであったCD等がコピーされる事によって済まされたのでは売り上げが大幅に落ちてしまいます。

そこで1994年に著作権法の改正が行われ、”貸与権”(CD)を含むCD等のレンタルにおいて演奏者やレコード業者が著しく利益を損なわないような枠組みが設けられました。JASRAC・日本レコード協会等を通じて著作権者へのライセンス料の還元がなされています。

そのCDの個人でのコピーに関しては、私的使用に関しては特にお金を払うことなくパソコンでコピーしたりすることが出来ます。ただしそのコピーしたモノを有償であったり無償であったり配るのは違法です。また、この度の著作権法改正によって違法なコピー作品などを再びコピーすることも違法となりました。
私的使用に関しての範囲はかなり曖昧なのですが、家庭内程度という認識が一般です。特にあなたが家庭内で聞く音楽CD等をコピーする分には著作権的には全く問題になりません。

漫画喫茶の著作権

レコードと同様に貸本・貸漫画業者も台頭しましたが、子どもでも自由に漫画・書籍を買える程度まで経済が成長した辺りを境に、貸本業者の数は減っていったことと思われます。近年では漫画喫茶というスタイルで漫画を読んだり、その他くつろげる空間を提供するサービスがよく見られます。漫画喫茶は著作権に反していないのでしょうか?また漫画喫茶業者は漫画を提供するのにライセンス料を支払っているのでしょうか?

現在、漫画喫茶を運営する上で著作権者にライセンス料を払う必要がなく、著作権法上何も問題がありません。1994年の著作権法改正で”貸与権”が新設された際に、レンタルCDなどに関しては対象となった貸与権ですが、書籍などの出版物には貸与権は例外として及ばないとされました。実際に漫画喫茶で誰がどの漫画をどれくらい読んでいるのかなどを把握できるか、と言われるとなかなか難しいものです。また漫画喫茶ではそもそも複製を目的とすることがない、音楽に比べて漫画は再使用することがなど、レコードレンタル業と漫画喫茶ではコンテンツの性質からかなり異なっているといえます。

中古ゲームソフトの売買に関する著作権

ゲームソフトといえば若い人だけによって消費されていてニッチなイメージがあるかもしれませんが、デジタルコンテンツ白書の中ではデジタルコンテンツの4大分類の一つにカテゴライズされるほど大きな規模を誇っています。他の『映像』や『音楽』に比べればその割合は若干劣るものの、年々割合は増えています。ゲームソフト自体はキャラクターや音楽、声、映像など様々な著作物の要素が内包されていますが、著作権の上では実は『映画の著作物』とされています。

この『映画の著作物』というのは、一般にイメージするような『映画』であるかどうかではなく、著作権法2条3項に規定する『映画の効果に類似する視覚的又は視聴覚的効果を生じさせる方法で表現され、かつ、物に固定されている著作物』に該当するかどうかによって決定されます。ゲームソフトがこれを満たすために映画の著作物と見なされています。

ゲームソフトがこの映画の著作物と見なされていることで、頒布権が認められています。”頒布権”という著作権は無断で公衆に頒布されない権利、商品の流通を管理することができる権利です。
頒布権は認められているのですが、公に提示することを目的としたものではない、工業的に生産されるゲームソフトや市販のDVDなどは一度販売してしまえば、権利がなくなってしまう(消尽:使い切ってしまう)とされています。これはゲームソフトのような大量に複製されたものが、一度販売した製品に対しても頒布権を行使するとした場合、影響力が強すぎて自由な生産活動の妨げになるという趣旨のものです。
よって、メーカーより一度販売されたゲームソフトに関しては、著作権がなくなってしまうため、その後の中古製品などの売買などは自由に認められています。

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